巫女の業務とは?年齢や髪型に制限は?結婚後はどうなる?

突然ですが、神社というと神主の他に巫女さんをイメージされる方も多いのではないでしょうか。巫女装束に憧れて年末年始は巫女さんのアルバイト(神社ではアルバイトではなく神明奉仕という表現を使いますが)を探す方もいらっしゃると思います。
そういったわけで本日は巫女さんについて少しお話をさせていただきたいと思います。
巫女さんとは・シャーマニズム的巫女と現代の巫女
巫女さんといっても広義で捉えるとさまざまな意味があります。
邪馬台国の「卑弥呼」のように神様のお告げを聞いて人に伝えたり儀式を行ったりする人のことを「シャーマン」と言い。こうした人を中心とした信仰を「シャーマニズム」といいますが、この「シャーマン」の力を持った女性は巫女とも呼ばれています。
現代では神社で神職の補佐をしたり、神前で神楽や舞を奉納する女性のことを巫女と呼んでいます。
今回は現代の巫女さんについて少しご説明させていただきます。
巫女さんのおもな業務
常勤と助勤の巫女で異なる業務
巫女といってもフルタイムで働く(奉仕)する常勤の巫女さんと年末年始や土日など忙しい日に働く助勤の巫女さんとがあります。
当然、常勤の巫女さんと助勤の巫女さんとでは仕事の責任が変わってきますのでそれぞれご説明したいと思います。
裏方仕事も多い常勤巫女の業務
神前で舞を舞ったり、授与所でのお守りやお札の授与を思い浮かべる人が多いと思います。もちろんそういった業務もありますが、掃除や雑用といった業務も多くあります。
お守りや備品の管理に整頓、初穂料の集計、崇敬者の皆様への手紙等の発送作業などなど神社によって微妙に内容は異なりますが意外と力仕事も多く体力が要求されます。社頭での華やかな印象から想像できない部分も多々あるでしょう。
大きな神社だと巫女舞や神楽などの稽古をする時間もあるようです。
また、巫女さんの多い神社で経験を積んでくると巫女をまとめる巫女長という立場になることもあります。

助勤(アルバイト)の巫女の業務
助勤の巫女は神社に繁忙期のみの仕事ですのでお守りやお札の授与、参拝者の案内といった業務がメインになることが多いです。
中には巫女舞を舞ったりという神社もあるかもしれませんが、フルタイムに比べて時間が短いこともあり、巫女として本格的なことを学ぶ機会は少なくなります。
※当「清瀧神社」では助勤として巫女さんにアルバイト(奉仕)をしただいております。年始や七五三の繁忙期を除き業務は他神社に比べて少ないかと思います。巫女さんに興味はあるけど体力には自信が無い・・・という方も募集要項をご覧いただきご検討ください→巫女さんの募集
巫女さんはお祓いやご祈祷をするの?
巫女さんというと大麻(おおぬさ)という白い紙の付いたお祓いの棒を持っている姿をイメージする人もいるかもしれませんが、巫女が大麻を振ってお祓いをすることはありません。もしかするとそういった神社もあるかもしれませんが基本的に大麻は神主が扱います。
代わりに鈴を使ってのお祓いをするといったことはあります。
また、ご祈祷に祭員として参列し舞を舞ったりすることはありますが、祝詞を奏上したりといった主要な部分を行うことはありません。巫女は補助的な立場です。

巫女と女性神職
「でも祝詞を上げている巫女さんを見たけど・・・」という方、それは巫女さんではなく女性神職です。
戦時中、神主らが出征して人出が足りなくなった神社を守ったの女性たちでした。そうした女性たちに神職の資格をということで戦後に誕生したのが女性神職です(江戸時代までも女性神職は存在したようですが明治期になくなっています)。
資格がなくても巫女さんになることができますが、女性神職になるには國學院大學や皇学館大学といった神職養成機関で資格を取得する必要があります。
女性神職は男性神職と同様に資格を持っているので斎主(神事の中心)として祝詞を上げたりといったことを行います。
巫女さんは髪型や髪色に決まりがある?
髪型の決まりについては神社によって違いがありますが
- 色は黒髪(地毛)
- パーマは禁止
- 清潔感があること
といったあたりが基本となります。
ただ、常勤の巫女と助勤の巫女では基準が異なってきます。
常勤の巫女の場合は紙を後ろで結んで髪飾りを付けたりする関係上、ロングヘアーが求められることが多いです(ある程度の長さにして付け毛でカバーするところもあるようです)し前髪はヘアピンなどで上げておでこを出すよう指定されたりします。ですが、助勤の巫女の場合は髪型はそこまで指定されることは無いかと思います。
また、助勤の巫女さんは神社によっては少しぐらいの茶髪なら許容されるところもあります。
ショート・ボブカットやお団子でも大丈夫?
常勤の巫女はそのような髪型での奉仕は無理でしょうが助勤の巫女でしたら問題無いことが多いです。
ショートでも坊主頭のように極端に短いとかお団子が大きいとかですと問題かもしれませんが、他の巫女さんと比べてあからさまに目立つような髪型でなければ問題にされないでしょう。
当「清瀧神社」では助勤巫女の募集にあたって過度の洗髪はお断りしておりますが、髪型に細かい規定は設けておりませんので「巫女さんに興味はあるけど髪型が心配だった」という方もご検討いただきたいと思います。→巫女さんの募集
巫女さんの年齢制限について
神社によって異なりますが
未婚の女性で18~30歳までとか、18~25歳までといった形で制限されているところが多いです。
ただ、近年では巫女に対する考え方の変化や人出不足といったことから条件を緩和して募集している神社もあるようです。
清瀧神社では18~28歳未満と設定させていただいておりますが30歳前後で巫女をやってみたいという方はご相談ください。
巫女さんの退職後や結婚後について
退職後の進路について助勤の巫女さんはそれぞれの進路があると思いますので常勤の巫女さんについて書かせていただきたいと思います。
退職後については
- 事務職などで神社に残る
- 別の職に就く
- 寿退社する
といったパターンが考えられます。
神社に残る
巫女さんではなく事務職として神社に残るパターンは内部のことが分かっているのである程度やりやすい面がありますが、職員の枠があるかどうかが問題になります。
最近は人出不足の神社が多いですのでそうでも無いかもしれませんが。
別の職に就く
別の職に就くケースですが、20代半ばぐらいで辞める人も多いので神社とはまったく関係の無い仕事に就く人も多くいます。飲食店やアパレル関係など様々です。
寿退社する
神社の神職を世襲している家を社家(しゃけ)というのですが、この社家の人は神職資格取得後に修行のような形で他の神社に奉職(ほうしょく・神社に就職する場合はこのようにいいます)して何年か経験を積むことが多いです。
そうして経験を積むために奉職している神主さんと結婚して、実家の神社に戻った神主さんと神社の運営に携わるパターンがあります。
巫女としての経験を活かしつつも次期宮司の妻として神社経営の深い部分に携わったり、神社を支えるために神職の資格を取得したりと巫女の時とはやることも変わってくる部分も多々あると思います。
清瀧神社では助勤の巫女さんを募集しています
当「清瀧神社」では助勤の巫女さんを募集しています。
もともと巫女に興味のあった方も本記事を読んで巫女に興味を持った方も募集要項をご覧の上、ご検討いただければと思います。
